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【企業の与信管理実態調査】コロナ禍で3割が取引先の「休廃業」や「倒産」を経験 不測の事態に備えて与信管理は厳格化の傾向

2022年10月20日 URIHOラクーンフィナンシャル

~「取引を迷ったことがある」大企業6割、中小企業4割、危機意識に違いも~

株式会社ラクーンフィナンシャル(本社:東京都中央区、代表取締役社長:秋山 祐二、以下 ラクーンフィナンシャル)は、法人取引を行う企業の与信管理担当者を対象に、コロナ禍で変化した取引状況や与信管理の実態調査を実施しました。

■調査背景
近年、新型コロナウイルス感染症や、原油・原材料価格の高騰、円安など、不安定な社会情勢が企業の経営に大きく影響を及ぼしています。ラクーンフィナンシャルは、業界初の月額制オンライン完結型の売掛保証「URIHO」を提供し、幅広い企業の経営をサポートしています。中小企業や個人事業主も含めて年間10万件を超える与信審査を行うなか、企業の取引状況や与信管理の方法が変化していることを受け、このたび、企業の与信管理担当者(経営者・経理・営業等、貸し倒れを防ぐために取引内容や相手の信用力を分析し、信用リスクを抑える業務を行う方)を対象にアンケート調査を行いました。

主な調査結果
(1)約7割が現在の経営状況に不安を抱いている。
(2)不安の要因は「売上不振」が 56%と最多、次いで「原油・原材料価格の高騰」、「円安の影響」と続く。
(3)コロナ禍で「取引金額の減少」を経験した企業は 5 割近く(48%)。また約 3 割「取引先の休廃業や倒産」を経験している。
(4)約半数(53%)がコロナ禍で新規取引や既存取引の継続に「迷ったことがある」と回答。
中小企業では約 4 割(37%)、大企業では約6割(63%)と危機意識に差がみられる。
(5)迷った理由は「支払い遅延」への不安が最多。「取得できる企業情報が不十分」、「信頼関係が構築できていない」など対面が困難なコロナ禍ならではの要因も 4 割を超える。
(6)与信管理方法は、約半数(46%)が「実際に取引先に会う」と回答。「決算書」や「ネット情報」を確認するとの回答も 46%と同ポイントに。
(7)約 4 割(39%)がコロナ禍で取引先に対する与信管理の方法を変更。中小企業では約2割(18%)、大企業では約 5 割(46%)とリスク対策への対応に差がみられる。
(8)方法を「変えた」企業のうち、6 割(60%)がコロナ禍で取引先に対する与信管理の基準を厳しくしたと回答。

■総括
調査の結果から、原油・原材料価格の高騰や円安といった昨今の社会情勢の変化や、売上不振などの直接的な要因により、7割が経営状況に不安を抱いていることがわかりました。

コロナ禍で低水準に抑えられていた企業の倒産は、上半期(4-9月)では3年ぶりに増加しているとの調査も出ており、実際に取引金額の減少や取引先の休廃業・倒産を経験する企業は増えています。本調査でも、取引の開始・継続を迷う姿が明らかになっており、特に「取引先からの支払いが遅れるのではないか」という未払いに対する不安が最も多く挙げられました。

取引先の状況や変化が予測しづらくなっているなか、コロナ禍で与信管理の方法を変えた企業は全体の4割で、そのうち6割の企業が与信管理の基準をより厳しくしています。

なお本調査では、大企業のほうが、中小企業と比較して休廃業・倒産を経験している割合が高く、与信管理の方法を変えたという回答も多くみられました。大企業は取引社数が多いことや、細かな与信チェックを行っているなどの理由から、一足早く危機意識が高まっていると推測されます。

また、与信管理の方法として、「実際に取引先に会う」と回答したのは約半数で、残り半分はリアルな接点を持つ以外の方法で与信管理を行っていることがわかりました。「ネットで取引先の情報を確認する」という回答が半数を占めることから、コロナ禍にオンライン上で信用情報を確認する動きが広がった一方で、「取得できる企業情報が不十分」という課題もみられました。

*東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」
https://www.tsr-net.co.jp/news/status/half/2022_1st_02.html

■調査結果詳細
(1)約7割が現在の経営状況に不安を抱いている。

(2)不安の要因は「売上不振」が 56%と最多、次いで「原油・原材料価格の高騰」、「円安
の影響」と続く。

(3)コロナ禍で「取引金額の減少」を経験した企業は 5 割近く(48%)。また約 3 割「取
引先の休廃業や倒産」を経験
している。

中小企業(従業員数100名以下)と大企業(従業員数301名以上)を比較すると、特に以下の項目に差があり、大企業のほうが高い割合でネガティブな変化を経験している結果となりました。

(4)約半数(53%)がコロナ禍で新規取引や既存取引の継続に「迷ったことがある」と回答。
中小企業では約 4 割(37%)、大企業では約6割(63%)と危機意識に差がみられる。

(5)迷った理由は「支払い遅延」への不安が最多。「取得できる企業情報が不十分」、「信頼関
係が構築できていない」など対面が困難なコロナ禍ならではの要因も 4 割を超える。

(6)与信管理方法は、約半数(46%)が「実際に取引先に会う」と回答。「決算書」や「ネ
ット情報」を確認するとの回答も 46%と同ポイントに。

中小企業(従業員数100名以下)と大企業(従業員数301名以上)を比較すると、特に以下の項目に差があり、
大企業のほうがより取引先に対する情報収集やリスク対策に力を入れていることがわかりました。

(7)約 4 割(39%)がコロナ禍で取引先に対する与信管理の方法を変更。中小企業では約
2割(18%)、大企業では約 5 割(46%)とリスク対策への対応に差
がみられる。

(8)方法を「変えた」企業のうち、6 割(60%)がコロナ禍で取引先に対する与信管理の基
準を厳しくした
と回答。

与信管理の方法・基準の変化についての自由記述コメント(一部抜粋)

●与信で判断する金額を下げた

●与信の正確性を高めるために様々なデータを収集した

●取引先の状態をより詳しく把握するようにした

●より慎重に対応するようになった

●取引を縮小した

●金額が大きい場合は、基本半分は前払いにするようになった

●調査会社を利用する頻度が増えた

●安定していて業績のいい企業との取引を増やした

●掛売りではなく、入金確認後の取引に限定するようになった

●手形決済サイトを短縮した

●社内でチェックする段階を増やした

●取引先の従業員に大きな変化(対応、表情、いつもと違う愚痴など)がないかいつも
チェックしている

調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022 年 9 月 7 日~2022 年 9 月 8 日
調査対象:全国の法人取引を行う企業の与信管理担当者 541 名
*全体の調査は従業員数問わず実施。企業規模による比較は回答者数の割合の考慮および違
いをわかりやすくするため 100 名以下と 301 名以上を比較しています。
対象業種:農林水産業・鉱業・建設業・製造業・電気、ガス、熱供給、水道業・情報通信業・
運輸、郵便業・卸売、小売業・金融、保険業・不動産業・飲食業・宿泊業・医療、福祉業・
教育、学習支援業・その他サービス業・公務・その他


■参照
URIHO https://uriho.jp
主に中小企業を対象としたオンライン完結型の売掛債権保証サービス。取引先の経営状況の悪化や倒産等で支払いがなかった場合でも、URIHOが代わりに取引代金を支払います。申込みから与信審査、保証の請求に至るまで自動化し、業界初の「定額制・保証かけ放題」を実現しました。月額料金は9,800円、29,800円、99,800円の3種類。
各プランごとに保証額の上限が設定されています。その枠の中であれば何社でも保証が可能です。

■会社概要
株式会社ラクーンフィナンシャル https://financial.raccoon.ne.jp
代表者 :代表取締役社長 秋山 祐二
所在地 :東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目14番14号
設立 :2010年10月
資本金 :490,000千円
株主 :株式会社ラクーンホールディングス100%

株式会社ラクーンホールディングス https://www.raccoon.ne.jp/
代表者:代表取締役社長 小方 功
所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目14番14号
設立:1995年9月
資本金:1,852,237千円(2022年7月31日現在)
株式:東京証券取引所プライム市場上場 証券コード3031

<本件に関するお問合せ先>
株式会社ラクーンホールディングス
広報担当 大久保・矢次
MAIL:pr@raccoon.ne.jp

<サービスに関するお問合せ先>
株式会社ラクーンフィナンシャル
URIHOサポートデスク
TEL:03-6661-9528

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